講座60) 肥満の原因論(その8) 「代謝力の低下」(続)
肥満と運動との関係においては、
運動で消費するエネルギー量の多寡よりも、
代謝力の低下の方が問題です。
運動不足によって基礎代謝エネルギー量や
安静時代謝エネルギー量が減少すると、太りやすくなるからです。
安静時代謝とは、
静かに横になっている状態の時の消費熱量のことです。
ですから、運動することのメリットは、
「代謝力を回復させて高める」ことに意義があるのです。
しかし、普通の生活をしている人が、毎日、1時間、2時間と
連続して運動することは不可能です。
実は、1時間、2時間と、長時間連続の運動をする必要はありません。
10分、20分の運動を一日に三回、断続的にすると、
30分、60分の運動と同じ効果が得られます。
すなわち、たとえ、5分、10分でも、
こまめに体を動かすことが大切です。
そして、運動をする際の大切なことは、
決して無理をしないこと、義務的にならないことです。
なぜなら、それらはストレスとなり逆効果です。
心地よく楽しく感じられるレベルの運動が最良です。