講座(54) 肥満の原因論(その6) 「朝食抜きで、夜にしっかり食べる」(続3)

アルツハイマー病との関係(B)〜

朝食抜きの習慣が長期間続いている人たちは、

将来のアルツハイマー病などの認知症の予備群であると述べた。


一体、なぜ?


脳の重量は人体の2%台であるが、

消費するエネルギー量は約20%、

消費酸素量は約25%である。

毎時約5gのブドウ糖をエネルギーとして消費しており、

筋肉の消費量に匹敵する。


特に、脳は就寝中にほぼエネルギーを消費しており、

脳は早朝にブドウ糖を供給されるのを待ち受けている。

けれども朝食を食べない。

脳は首から下の肉体のように「脂肪」という予備のエネルギーを

蓄えるシステムがない。

その結果、どうなるのか。


感情面では、イライラ、怒りっぽい、攻撃的になる。

知能面では、集中力、注意力、思考力、判断力、学習能力などが低下する。

意欲面では、情緒不安定、行動力低下などになる。


そのような状態が慢性的な人は、

そのココロのありようが、その人の性格を形成している。


朝から、怒りっぽく、イライラして部下を怒るのが日課の上司。

午前中、いつも、ボンヤリしている部下。

朝から営業に出ても、すぐ喫茶店でさぼる会社員。

「太るから〜」と、朝食抜きのお母さんは

朝から子供を叱りつける。


長年、そのような生活を続けている人に限って、

アルツハイマー病などの認知症になりやすい、と推測する。

一体、なぜ?