生命と健康を守る生理的な食欲。

[DR.BRAIN_DIET〜脳&食育]講座(170)


「食欲」には次の三つのルートがあります。


「空腹で食べる」→生命脳→脳幹(視床下部)
「概念で食べる」→人間脳→大脳新皮質
「感情で食べる」→動物脳→大脳辺縁系


その一は「空腹だから食べる」です。


脳は絶えず血糖値を一定に保つ必要があります。
脳のエネルギー源はブドウ糖ですから、
不足してくると摂食中枢神経が感知して
ブドウ糖を補給せよ!」との信号を発します。これが空腹感です。


この空腹感による食欲は本能的・生理的な摂食行動です。
「生命脳」の脳幹にある視床下部からの信号です。


脳の重さは人体の約2%台ですが、
消費エネルギーは全体の約20%も占めています。
全身の筋肉が消費するエネルギー量に匹敵しています。
ブドウ糖の大量消費器官であるのです。
さらに、酸素消費量は全体の約25%も占めています。


肉体のエネルギー源はブドウ糖と体内脂肪です。
ブドウ糖が不足してくると脂肪細胞が分解されて
遊離脂肪酸が血中に放出されて、肉体の直接のエネルギーになります。


しかし、脳は遊離脂肪酸を使うことはできません。
ですから、三食に分けて、周期的に脳にブドウ糖を供給することは、
脳の健康維持にとって必須の条件です。


さらに、この生理的な食欲は、
生命と健康を守り維持するための根源的な本能です。
この欲求を満たすためには、自ら食材を選び調理することが必須です。
ですから、外食や総菜・弁当などに常時依存する食生活は、
自分の生命と健康を守る権利を放棄し、
他人に預けていることと同義語です。

一人暮らしの人たちのなかには、
冷蔵庫に食材がない、包丁もまな板もない、という人がいます。
特に未婚女性の場合、将来の結婚生活を想像すると、恐ろしくなります。
男性は美貌、美形に惑わされないで、見極めることが大切です。
そうでなければ、男性自身が台所を賄う覚悟が要ります。


また、ダイエットするために生理的な食欲を無視して、
代用食品類や単品食品などを使い、
脳にブドウ糖の原料を供給しない方法がありますが、
生命と健康を危険にさらすことになり、
さらに、脳が栄養失調になります。
それでも、あなたは代用食品類などを使いますか
選択は個人の自由ですが〜。


DR.BRAIN_DIET=自然流健康ダイエット教室