「肥満は悪くない?」って本当か? (その4)〜異所性脂肪の毒性について(号外)


異所性脂肪を無くするために、次の2点が必要である。
「肉類のラードの過剰摂取を少なくする」
「日々、体をこまめに動かす習慣」が基本。


しかし、「異所性脂肪」について
もう一つ留意しなければならないことがある。
番組では、異所性脂肪は毒性が強くガンを発症させるという。
なぜ、異所性脂肪だけが毒性が強いのか、詳しい説明はない。


人体の成分に占める通常の脂肪量の比率は、
男性15%〜20%、女性は20%〜25%である。
もしも、脂肪そのものに毒性があるのであれば、
生命の営みそのものが損なわれていたことだろう。
そのような知見は過去にない。
但し、内臓脂肪組織からは、糖尿病などを促進させる
物質が分泌していることは判明している。


異所性脂肪の毒性は、脂肪そのものの毒性なのか、
異所性脂肪に溶け込んでいる有害化学物質の作用なのか、
あるいはそれらの複合作用なのかは、不明である。
有害化学物質とは、農薬などの環境ホルモン
自然界に存在しない化学物質で造られた食品添加物などである。


それら化学物質は脂溶性だから、特に膜のない異所性脂肪には、
他の脂肪細胞よりも容易に溶け込んでしまう。
それらの物資の中には
「発ガン性」があると指摘されている物質が多く含まれている。
異所性脂肪に含有している
有害化学物質との関係も検証する必要がある。


食生活の改善や運動習慣によって異所性脂肪が分解・燃焼されても、
それらの有害物質はほとんど体外に排出されない。
血中を循環して別の脂肪細胞・組織に溶け込んでしまう。
したがって、異所性脂肪と有害化学物資への対策は、
「肉類のラードの過剰摂取を少なくする」
「日々、体をこまめに動かす習慣」以外に
日々の食物の食べ方で対処する必要がある。


第一は、普通の食物を食べる「三食主義」であること。
朝食抜きの「二食主義」は、
有害物質の体への排出頻度が少なくなる。
さらに、脳へのブドウ糖の供給が不足する。
第二は、繊維質が多く含まれている
海藻類、椎茸など野菜類、根菜類を毎食摂取すること。
第三は、野菜類は葉緑素が多く含まれている物を選ぶこと。


以上の条件は、たとえダイエット中であっても最低限必要である。
代用食品類や単品食品類による方法は、
有害物質の体外への排出が出来ず、
ガンなどの疾患リスクを高めることになるので、
いくら一時的に体重が減っても意味がない。(続)