「食の安全対策」〜エコチル調査とは

[脳/食育]DIET講座(252)


科学は、人間の豊かな生活実現に大いなる貢献をしています。
1950年以後において化学物質が数千種類合成されています。
それら合成化学物質は、私たちの生活に有益をもたらせています。
農薬としての殺虫剤など、食品添加物としての保存剤などです。


しかしながら、科学には「光と影」が絶えず伴っています。
農薬や合成食品添加物の中には、
発ガン性や健康障害という「影」を内在させています。


さらに言えば、科学の発展という名のもとに、自然や生態系の破壊、
さらに、地球温暖化という現象を生じさせています。


だから、科学者は「光」の半面を強調するだけでなく、
残りの反面の「影」についてもっと事前に公表すべきです。


「この農薬は害虫駆除に有効だか、人体には発ガン性がある」。
「保存剤として有効だが、人体の健康に悪影響を与える」と。


科学者としての最低限の責務でありモラルだと思います。
私たちも二律背反する科学の力をもっと直視すべきです。
科学者の言葉はすべて正しいなどと思っていてはいけません。


例えば、原子核からの「発電」は「光」だ、「安全だ」と
科学者たちは主張していましたが、
大量虐殺兵器の「原爆」という「影」と同列であることが、
原発事故によって証明されました。


私たちの生命と健康に密接に関わっている化学物質の「影」を
生活の中で意識の有無に関係なく日々に取り込んでいます。


それらの有害化学物質の人体に対する影響についての研究は
各種の機関で行われております。
それらは、科学の「影」の清算
すなわち、科学の負の資産の解明と事後処理を行っているのです。


環境省は2010年から大規模な疫学調査を始めています。
その調査名を「エコチル調査」と命名されています。


子供の健康と化学物質との関連の調査です。
親子10万組で、産前から13歳まで長期追跡の大プロジェクトです。


化学物質と健康障害の関係が疑われている
主な症状は以下の通りです。追跡調査される項目は〜


「身体の成長」〜出産時の体重低下など。
「先天異常」〜ダウン症尿道下裂、消化管閉鎖症など。
「生殖の異常」〜不妊、流産、男児出生率低下など。
「精神神経の発達障害」〜自閉症学習障害、キレやすい、など。
「免疫系の異常」〜アトピー、アレルギー、喘息など。
代謝・内分泌系の異常」〜小児肥満、小児糖尿病など


過去の本ブログで指摘してきた内容であり、
歓迎すべきプロジェクトです。
もっと早く始めるべきでした。


しかし、結果が判明するのは10数年先です。
それまで、食の安全対策をしないで放置しているわけにはいけません。
私たちの体内には、日々に
環境ホルモン、合成食品添加物、そして、遺伝子組み換え食品が
絶え間なく累積し続けています。


ガン死亡者数は現在約34万人、
10年後は一体どうなっているでしょうか。
結果の良否は、食に関する知識・知恵の普及活動と、
一人ひとりの「食の安全」に対する関心の高まりがその決め手です。


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