浅田選手とキム選手、どちらが勝つのか〜脳から読み解く〜(号外)

浅田選手とキム選手は生まれた年月が同じであり、

実力も互角だと言われている。

日本時間24日(バンクーバー時間23日)から始まる

オリンピックの女子フィギュア。

両選手の対決が話題になっている。

はたしてどちらが勝つのか、脳から読み解いてみる。


脳から読み解くと、

結論はキム選手の方が勝つための条件が整っている。

ミスが少ないのはキム選手である。

それは「脳時計」と

バンクーバー時計」とのズレの調整ができているからである。


浅田選手が現地入りしたのは20日

それまでは、開催地と時差があり昼夜が逆の日本で合宿していた。

キム選手は1カ月ほど前からカナダで合宿をしているという。

この合宿地の差は、脳と体が合致していることが要求される

ジャンプ技においては、決定的な差となる。

それは、日本時間による「脳時計」と

バンクーバー時間における「脳時計」の違いである。


内分泌系、臓器の活性度、血圧など

人体の約300におよぶリズム性は、脳時計に基づいている。

例えば、成長ホルモンの分泌は、午前1時から2時がピークである。

腎臓機能のピークは午前11時頃である。

血圧の最高時間帯は午前11時半頃と午後6時半頃、

最低時間帯は午後3時頃である。


この時間帯は、その人が住んでいる「場所の時計」である。

脳の視床下部にある視交叉上核の「時計」は、

太陽の「明」と「暗」に基づいている。

「明・暗」の時差がある場所に移動すれば、

当然、人体のリズム性も変動しなければならない。

「時差ボケ」とは、時差が大きい場所に人体が移動した時に、

脳時計が現地時間と調和しないために起きる。

この脳と体のリズムの誤差を早く調整した方が競技には有利である。


ジャンプという瞬間技は、

大脳(意欲・決断・感情など)と小脳運動)と

人体(筋肉など)との調和が必要である。

キム選手はすでに現地時計と脳時計は調和している。

浅田選手の脳と人体のリズム性の微調整は数日間ではムリである。

この微妙な誤差が勝負の分水嶺になる可能性がある。


オリンピックの開催地の地元選手の成績が良いのは、

脳時計と自然時計のズレがないことの有利さの表れと思っている。

両選手の能力差は過去の成績からもそれほどない。

差は、「脳時計による人体リズム性」と

「現地の自然時計」とのズレの調整の仕方である。


TVも新聞も触れないテーマであるが、脳から読み解くと興味深い。

浅田選手自身も自覚していない課題であり

もしも負けたとしても、

コーチする側の能力差であると理解すべきである。

マスコミがどのように反応するか、興味深い。
しかし、この目に見えない脳時計のハンディを

乗り越えて勝利した時、

浅田選手は、真の世界のフィギュア女王である。


心から勝利を祈る。