講座(162) 「大阪大学医学部講師 松澤佑次」って、誰?

普及CD版ダイエット・プログラム制作の経緯と目的(その1)


今年2月から発売している
普及CD版「食育・ダイエット」プログラムの
制作の経緯と目的について述べる。


31年間培ったノウハウは、本来は企業機密である。
しかし、1万数千人の人から頂いた情報は、
社会に還元すべき情報であると確信している。
その一環として制作し販売を始めたのである。
そのノウハウの構築には、以下のような経緯があった。


1979年3月に女性対象の健康ダイエット教室を開設した。
皆さんの今の年齢から31歳引いた頃。
肥満学会も存在していなかった。
肥満や脂肪細胞を研究する学者は稀な存在だった。


その頃、若き青年研究者を紹介された。
研修会の講師を依頼し、肥満の研究について講義を受けた。
彼の名刺には、「大阪大学医学部講師 松澤佑次」


彼はその後、日本の肥満研究の第一人者となり、
特に内臓脂肪の研究に大きな成果をあげていた。
1984年に正式に発足した日本肥満学会の現在の理事長である。
彼は肥満学会の設立にも大きな貢献をした。
同学会の本部は大阪市内にある。
彼は大阪にある財団法人住友病院の院長でもある。
また、国の「メタボ対策」の先導者である。


さて、直接指導を始めた1980年頃、
女性の甘味に対する欲求の強さに直面した。
その原因は、脳の機能だと直感し、少ない脳の文献を読みあさった。
その結論は、多くの女性は、たとえダイエット中であっても、
ブドウ糖の原料になる甘い食べ物が必要だということを突き止めた。


当時は「甘い物はダメ!」が常識。
多くの学者は「砂糖は白い麻薬。人工甘味料を!」と勧めていた。
この言葉を翻訳すると
「脳のエネルギー源になる天然のブドウ糖は害だから、
サッカリンナトリウムなど脳のエネルギーにならない
無機質の甘味料を使え」となる。


その名残で現在でも「砂糖はダメ!」という学者がいる。
その亜流の人たちは
「果物には果糖が含まれているから食べないように!」と言っている。
「甘いものは太る」という
非科学的、非現実的なことを今でも主張していたのである。


その後、脳は肥満と深い関わりがあることが判明した。
特に、「脳の性差」、「脳と食欲」、
「脳の栄養」などについての知見によって、
ダイエットに対する根本的な考え方を変えさせられたのである。
それまでの「栄養バランスと運動」という肥満解消の考え方は、
古典的な定義と化したのである。


脳の構造と機能から得た結論は、
「ダイエットの主役は脳である。首から下の肉体ではない。」
ということである。


特に、体内の余剰脂肪を減らすために
代用食品類や単品食品の使用、激しい食事制限は、
不健康な方法であり、普遍性のない邪道な方法であると確信したのである。


なぜ邪道かと言えば、それらの方法は、
単に体重を下げるための手段であり、
健康的に余剰脂肪を減らす方法ではないと言うことである。(続)


DR.BRAIN_DIET=自然流健康ダイエット教室