月を一周した距離〜31年間で「新大阪と博多」800回超往復 (号外1-b)

1979年3月22日に福岡市天神に教室を開設して、32年目を迎えた。
当時は肥満学会もなく、
ダイエットという言葉も使われていない時代。
この31年の間に山陽新幹線「新大阪〜博多」往復800回を超えた。
その移動距離は92万キロを超えている。
月を一周して、なお、月へ向かって約半分の距離。
この時間と距離の中で勉強した「脳」のことは前回に述べた。


その後の1997年に衝撃的な本が出版された。
「奪われし未来」(シーア・コルポーンら著/翔泳社刊)である。
この本を契機に「環境ホルモン」という言葉が世の中に広まった。
マスコミも大々的に取り上げていたが、現在では無関心である。
ダイオキシン類対策法」も2000年1月に施行されている。


当教室は1998年から
「食の安全対策」を食事指導に取り入れて現在に至っている。
2006年に施行された「食育基本法」の理念である
「健全な食生活の実践」と「食の安全対策」は、
ダイエットの食事指導を通して1998年からすでに実施していた。


「ダイエット」と「食の安全対策」は、
表裏一体の関係にあると確信していたからである。
その理由については、
本ブログですでに幾度となく述べている通りである。
食の安全対策のないダイエットは
危険であるとの警鐘を発し続けている。


男性は2人に1人、女性は3人に1人がガンに罹り、
そして3人に1人はガンによる死亡、年間約33万人である。
毎年、人口33万都市が消滅している日本。
その原因を一言で言えば
「ガンに対する予防意識が低い」ことである。
この意識の低さは、官民やマスコミともである。
ガンと戦う人たちの崇高な姿を
メディアに取り上げることがあっても、
ガン予防に取り組んでいる人たちの姿を取り上げることはない。
一体なぜなのか不思議である。
「ガン対策基本法」はあっても、予防対策は鈍い。
米国や先進諸国は、年々ガン死亡者が減っている。


ガン予防の具体的な対策を毎月「ワークショップ」で発信している。
「食物の選択方法」「環境ホルモン類」
「加工食品に含まれている合成添加物対策」
「調理の下ごしらえの方法」などである。
ようするに「食べ方」の知恵である。毎回、参加者を驚かせている。


「ダイエットとガン対策は表裏一体の関係がある」
と主張し続けている。
特に中高年者のダイエットには、ガン対策が必須の条件である。
なぜなら、体重減少に伴う脂肪量の減少は、
脂肪の中に溶け込んでいる有害化学物質の濃度を高めることになる。
すなわち、ガンなどのリスクを高めるのである。
中高年者ほど脂肪に蓄積している有害化学物質が多いからである。
だから、体重減少によって死亡率を高める可能性がある。


このように主張する者としての
責任を果たす使命があると考え続けていた。
その使命を果たす一環として、
1979年から現在に至る30年という時空の中で、
仕事を通じて得たそれらの知恵や情報、もっと言えば、
企業機密である指導ノウハウを広く社会に還元することを決意した。
それらは1万3千人を超える人々を受け入れて、
実践的に培ったノウハウでもある。


それらの情報やノウハウを組み込んだ、
普及CD版「食育・ダイエット」プログラムを制作し発売中である。
「脳の性差」と「生活環境の違い」などから、
「男性編」と「女性編」の二種類を制作した。
「性別のダイエット・プログラム」は、日本では初めてである。
世の中のダイエット法は、
すべて男女同一に扱っているが、信じられない。
同一に扱っている理由は、
「ダイエットとは、首から下の肉体の問題である」
「体重を減らすことが、ダイエットだ」との妄信があるからである。


現在も月を一周後、また月に向かう途中であるが、
1979年から積み上げてきた果実の集大成の一つがCD版である。
その内容については、次回から述べる。(続)